墓の前で、いなずまのように輝く御使いを目撃し、恐怖に包まれた番兵達。一息つく間もなく、ユダヤ人の祭司長達に報告するが、当時も今も多くの人たちが信じているイエス・キリストの復活の隠蔽工作のうわさとは。
4つの福音書をまとめて、イエス・キリストの「完全なる生涯」として一つのストーリーに。主の復活の後から今は始めています。今回も、スタディバイブルからの簡単な解説も含めてお届け致します。
前回の「イエスが他の女たちに現れる」からの続きです。
マタイによる福音書(mt) 28章11-15節から
mt 女たちが行き着かないうちに、もう、数人の番兵が都に来て、起こった事を全部、祭司長たちに報告した(*1)。そこで、祭司長たちは民の長老たちとともに集まって協議し、兵士たちに多額の金を与えて(*2)、こう言った。「『夜、私たちが眠っている間に(*3)、弟子たちがやって来て、イエスを盗んで行った。』と言うのだ。もし、このことが総督の耳にはいっても、私たちがうまく説得して、あなたがたには心配をかけないようにするから。」そこで、彼らは金をもらって、指図されたとおりにした。それで、この話が広くユダヤ人の間に広まって今日に及んでいる。
*1:イエス・キリストの復活を隠蔽するという決断は、明らかな証拠を前にしても信じようとしない、ユダヤ人指導者達の心の頑なさが明確に表されています。(ルカ 16:31)。
*2:銀。ピラトに墓を守るようにと個人的に命じられた番兵達は、その役目を果たさなかった為に、死をもって責任を取る必要がありました。その番兵達の報告を隠す為にも買収が必要だったのです。また、指導者達は番兵達にこの虚偽の報告がピラトの耳に入った場合も、彼らを守ると約束もしました。
*3:このユダヤ人指導者達の報告は明らかにでっち上げであり、あまり巧妙な隠蔽でもありませんでした。寝ている時に起こった事を、どのようにして番兵達は知る事ができたのでしょうか。人は追い詰められると、あまり賢くない言い訳をしてしまうものですね。
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次回は、「エマオへの道の途中」です。
参考資料
• John MacArthur. The Soldiers Report to the Jewish Authorities, One Perfect Life. P477
• 新改訳聖書 (1965年版)
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「完全なる生涯」と題して、イエス・キリストの、人としての地上での歩みを、1つの福音書としてまとめるシリーズを始めました。また、「みことばの糧」と題して「みことばの意味がみことばである」をモットーに、聖書のみことばの説明とLogos Bible Appのイラストと共にお届けします。聖書箇所の説明は、The MacArthur Study Bible、The ESV Study BibleやThe Reformation Study Bibleをもとに、簡単な日本語訳をセットにしています。