カナダの国立史跡に指定されているフォートロッドヒルとフィスガードの灯台を子連れ家族の視点から紹介します。
ビクトリアの町は1843年にハドソンズベイカンパニー(Hudson’s Bay Company)の駐屯地として始まりました。そのビクトリアを守る為に、イギリス海軍の太平洋艦隊(Royal Navy’s Pacific Squadron)が配置されていました。1958年から始まったフレイザー川のゴールドラッシュによって人口が急増加。エスクワイモルト港に乗客と荷物を乗せた船が往き来する中、ファン・デ・フカ海峡(Juan de Fuca Strait)付近の浅瀬や岩場で座礁する船が多く出たそうです。この問題を解決すべく、当時、第1代ブリティッシュ・コロンビア知事であるサー・ジェイムス・ダグラス(Sir James Douglas)が灯台の建設をイギリス政府へ申請しました。この灯台は1860年に、現地のレンガなどの物資を使って建設され、今後百年は立ち続けると言われました。ジョージ・デイビス(George Devies)の家族、彼の妻と二人の子供と、彼の助手ウィリアム・ロバート(William Roberts)が、イギリスから灯台守として7ヶ月の海の旅の後にバンクーバー島にやって来ました。そして、この後68年間、灯台守は真っ暗の海峡を通る船の為に、毎晩オイルのランプに灯を灯しました。夜の間も、ランプに水滴が溜まったり、雪を落としたりと、寝ずの番をしていたそうです。けれども1928年に、灯台の光が自動に付けられるようになると、毎晩徹夜をする必要がなくなりました。1951年には、灯台までの土手が作られ、小船を使って往き来する必要もなくなりました。
また、このビクトリアの町とエスクワイモルト港を東から来る敵から守る為に、1895年にこのフォートロッドヒルの建築が着工しました。写真に有るような、6インチの大砲などが設置され、ロシアやアメリカの勢力に対しても威嚇をし町の安全を確立しました。幸いな事にこのフォートは、実際の戦闘には使用されませんでした。
このフォートロッドヒルとフィスガード灯台は、小さなお子様連れでも楽しめる所です。灯台の中の2階にはさすがに持って上がることはできませんが、それ以外は乳母車や車椅子を押して歩き回る事ができます。また、森の小道もあれば、広い原っぱ、灯台へと続く海の中道もあります。日陰は余りありませんが、ピクニックをすることもできます。また、浜辺でもゆっくりと水遊びもできる所です。運が良ければ、カワウソを見かけることもあります。
灯台の中では、色々と展示がされていて、灯台の光の仕組みや当時の生活を伺うことができます。
またフォートは今年に入って修復が終わっており、去年までの薄暗い感じから一転して、とても素敵な感じになっていました。建物の中を見て回ることもでき、当時の司令室なども再現されています。また、大砲が海を臨んで置かれており、天気の良い晴れた日にそこから眺める景色は、ビクトリアの中でも一位二位を競うほど最高のものです。
ちなみに入場料も大人一人4ドル程度で、大人数の家族で行ってもお金はほとんどかかりません。僕たちが行ったときは、子供は無料でした。中では、食べ物や飲み物は売っていないので、何処かで買っていくと良いでしょう。
真っ青な海と大空の中に映える赤いレンガ作りの家と白い灯台。家族で一緒にこの感動を味わって、主の注いでくださる恵みを覚えて、家族の時間を楽しむことができる所です。これは一生の思い出に残る場所だと思いますので、是非ともビクトリアに住まわれる方は一度は立ち寄ってくださいね。
詳しくはこちらをご覧ください。https://www.fortroddhill.com
以下はフォトギャラリーです。