福音, 子供の絵本, 恵みの教義, 伝道

Dr. Sproulの名作絵本:汚れた服を着た祭司

  1. イントロ
  2. ゼカリヤ書3章1節から5節
  3. 汚れた服を着た祭司の日本語訳
  4. Renewing Your Mindの放送からSproul師による英語のオーディオ
  5. 聖書の理解を深める為の子供達への質問

1. 海外のクリスチャン名作絵本と家庭礼拝で使えるQ&A

サンデースクールの子供達に「イエス様は私たちの為に何をして下さった?」と尋ねると、「罪の為に死んでくださいました。」という返答が返ってきますよね。でも、それだけなら、アダムとエバが罪を犯す以前の状態に戻るだけではないでしょうか。イエス様が私たちの為に一体何をしてくださったのか、聖書の福音の核となる教義を子供達にもわかりやすく、故R. C. Sproul師が何冊か絵本を手がけておられます。どの絵本も、子供も大人も共に楽しめる内容で、一見難しく感じる聖書の教えを実にわかりやすく説明してくれています。僕達は、その中の絵本の一つ、「The Priest with Dirty Clothes」をRenewing Your Mindの放送でオーディオバージョンを聴いて(下の方で試聴できます)、とても気に入ったので絵本を購入しました。これは、Sproul師がゼカリヤ書3章1節から5節にヒントを得て、「一体何で罪人が神の前に立つことができるのか」と子供たちも分かるように書かれていました。この絵本は自分の子供達だけでなく、教会の他の子供達にも是非読んであげたい一冊だと思いました。しかし、残念ながら、日本語訳としては出版されていません。そこで、以前ビクトリア日系人教会のサンデースクールの為に、妻が個人的に日本語に訳したものを紹介します。最後のパートでは、どのようにこの物語が聖書に反映されているのか、質問と答えが聖書箇所と共にありますので、家庭礼拝などで、お子様達と使って頂けると幸いです。この投稿は長いですが、1ゼカリヤ書、2 日本語訳の物語本文、3 Sproul師による英語のオーディオ、4 質問集の構成となっています。この絵本の訳は商業目的ではなく、純粋にクリスチャンの兄弟姉妹の益の為に個人的な利用を目的としています。英語の絵本にはとても素敵なイラストもありますので、日本語の内容が気に入られた方は、是非とも絵本をAmazonなどで購入してくださいね。「R. C. Sproul The Priest with Dirty Clothes」と検索すれば出てきます。我が家では、絵本を開きながら、日本語で読んでいます。因みに、長女が、このサイトの為に、絵本のイラストをアイパッドでなぞって色を塗ってくれました。また、この日本語訳自体をサイトのリンクを通してシェアして下さっても構いませんが、文章をコピペして転用をするのは避けてくださいね。

絵本を片手に笑顔で撮影

2. ゼカリヤ書3章1-5節

主は私に、主の使いの前に立っている大祭司ヨシュアと、彼を訴えようとしてその右手に立っているサタンとを見せられた。主はサタンに仰せられた。「サタンよ。主がおまえをとがめている。エルサレムを選んだ主が、おまえをとがめている。これは、火から取り出した燃えさしではないか。」ヨシュアは、よごれた服を着て、御使いの前に立っていた。御使いは、自分の前に立っている者たちに答えてこう言った。「彼のよごれた服を脱がせよ。」そして彼はヨシュアに言った。「見よ。わたしは、あなたの不義を除いた。あなたに礼服を着せよう。 」私は言った。「彼の頭に、きよいタ ーバンをかぶらせなければなりません。」すると彼らは、彼の頭にきよいタ ーバンをかぶらせ、彼に服を着せた。そのとき、主の使いはそばに立っていた。

サタンが大祭司ヨシュアを訴える

3. 汚れた服を着た祭司

ダービーとキャンベル・マクファーランドはロックロモンドと呼ばれるスコットランドの美しい湖のそばに住んでいました。7歳のダービーは小さな弟と一緒にいつも何かいたずらをすることを考えていました。

雨が降った後のある日、2人は遊ぶために外に出かけました。「泥んこパイを作ろうよ」とダービーが言いました。

子供たちはパン屋さんになったふりをしました。2人は泥を見つけてそれを丸めて、パタパタと叩き、そしてケーキやパイのように作りあげました。遊びながら2人は汚れた手を自分たちの洋服で拭いて、身体中を泥だらけにしてしまいました。泥んこになればなるほど、2人はクスクスと声をあげて楽しく笑いました。

でも、お母さんがこんな2人を見たとき、笑いませんでした。「見てごらんなさい!あなたたち自身が、どろんこパイのようになってるじゃないの!」とお母さん。「急いでその汚れた洋服を脱ぎなさい。すぐに、お風呂にいれてあげるわ。」

怒られる2人をジッと見つめる

子供たちがサッパリしてきれいになった後、お母さんは、泥で汚れた服を見ました。「もうこの汚れたお洋服をきれいにすることはできないわ。」とお母さんはつぶやきました。

ちょうどその時です。玄関でドアをノックする音が聞こえました。子供たちのおじいちゃんでした。ダービーとキャンベルが、おじいちゃんを抱きしめる為に急いで向かっていくと、おじいちゃんはニヤっと笑いました。「どうやら誰かさんが、お庭で泥んこパイを作ったようじゃな。」。それを聞いた子供たちはクククッと笑いました。

「私たちの小さな可愛いパン屋さんたちが、お洋服を台無しにしてしまいましたわ。」とお母さん。「そりゃ、ダメじゃなー。」とおじいちゃん。「でもそれを聞くと、不思議で素晴らしい、ある物語を思い出すわい。」

「わー!そのお話聞かせてー。」と、ダービーがおじいちゃんをソファーのほうに引っ張りながら、お願いしました。みんながソファーに座ると直ぐに、おじいちゃんはそのお話を始めました。


おじいちゃんを指差す娘

昔々、遠い国にある、小さな村の人たちは、大きな教会に集まっていました。それは、夜のことでした。教会は暗く、教会の中で灯されているロウソクの光だけが、高い壁にその影を落としていました。

ジョナサンと言う名の男が、十字架の形になるように自分の両腕を伸ばして、床の上に伏せっていました。大司教が彼のために祈りました。今夜はジョナサンの人生にとって1番大切な夜でした。ジョナサンは祭司になろうとしていたです。

この儀式の最後に、大司教がジョナサンに、祭司の着る特別な服を渡しました。まず彼は、白い頭のおおいの付いた青い衣をジョナサンに渡しました。そして、ジョナサンの着ているチクチクした羊の毛でできた長い茶色い衣の上に、その新しい衣を着るのを手伝いました。それから大司教はジョナサンの腰に、白い紐を結びました。さぁこれでジョナサンは祭司となったのです。

ジョナサンが祭司に就任

ちょうど次の週にジョナサンは王様のお城に招待されていました。ジョナサンは王宮の人たちに初めて説教をすることになっていたのです。彼は説教の準備を一生懸命しました。一番良いものにしたかったのです。

ジョナサンがお城に行く時に、雨が激しく降っていました。ジョナサンは彼の新しい特別な衣を濡らしたくないと思いましたが、他に方法がありませんでした。ジョナサンは衣の頭のおおいを引っ張り出してかぶり、そしてお城に向かいました。

土砂降りの雨の絵を見る娘

ジョナサンと馬がお城に向かうにつれて道路の道はますます滑りやすくなっていきました。そしてその時です。突然、馬が滑り、そして転げて、ジョナサンは馬から落ちてしまいました。ジョナサンは怪我をしませんでしたが、頭のてっぺんから足のつま先まで泥だらけになってしまいました。顔にも靴にも泥が付いてしまいました。腰ひもは、もはや白い紐ではなくなってしまいました。ジョナサンはとてもうろたえ、自分についてしまった泥を一生懸命落とそうとしました。けれども服をきれいにして時間通りにお城にたどり着く方法はありません。ジョナサンは逃げ出そうと思いました。こんな汚れた服を着て王様の前に立って説教をしたくなかったのです。けれども「あの優しい王様ならきっと理解してくれるはずだ。」とジョナサンは思いました。そこでジョナサンはお城に着くまで土砂降りの雨の中、馬を引っ張って歩き続けました。

お城に到着すると、ジョナサンは急いでお城の中に入っていきました。服をきれいにするところを探しましたが、すぐにお城の塔の鐘が鳴り始めました。王宮の人たちがジョナサンの説教を聞きに集まる時間になったのです。ゆっくりと、ジョナサンは説教をするところに向かい、聖書を開きました。

人々がジョナサンの汚れた服を見るやいなや、みんなが囁き始めました。王様も祭司の泥で汚れた服を見て驚きました。けれども王様はとても優しく穏やかな方で、そのような服を着て、ジョナサンはきっと恥ずかしい思いをしているに違いない、と理解してくれたのです。王様はこんなに汚れた服を着て王宮に来なければならなかった理由が、ジョナサンにあるに違いないと知っていたのです。

ちょうどその時です。王宮の魔術師、マラスが立ち上がって叫びました。「待ちなさい!この祭司はそのような汚れた服を着て、王の前で説教することはできません。」

マラスに意地悪をされるジョナサンを指差す娘

マラスはとても意地悪な男でした。マラスはすべての祭司を嫌っていました。きれいな衣を着た祭司でさえもです。マラスは権力があり意地悪だったので、人々は彼のことを恐れていました。マラスがジョナサンに対して叫ぶやいなや、他の人々もジョナサンに向かって意地悪なことを叫び始めました。

王様はジョナサンのことをとてもかわいそうに思いました。王様は、マラスがしている事をあまり好ましく思いませんでした。王様はマラスが誰かをけしかけて祭司を傷つけやしないかと心配でした。そこで王様は立ち上がって人々に言いました。「皆の者、落ち着き、話すのをやめなさい。この私がこの件を引き受けよう。」すると人々は静かになりました。マラスでさえ、口を閉じました。

王様

それから王様はジョナサンに、前に来るように命じました。ジョナサンが王様の元に歩いてくると王様は尋ねました。「あなたはどうして、そのような汚れた服でここにやってきたのか。」

ジョナサンは何が起こったのか説明をしました。王様はうなずいて、そして言いました。「なるほど、よくわかった。そのようなことが起こったのは、実に残念なことだ。しかし、そのような汚れた服を着て、ここで説教することはできない。けれども、別の機会をそなたに与えよう。来週、ここに戻ってきて説教をさせてしんぜよう。但し、きれいな服を着て、というのが条件である。」

「ありがとうございます、陛下。」とジョナサンは言いました。「このような服で来てしまい、本当に申し訳ございません。来週は必ず、綺麗にしてやってきます。」

そこでジョナサンは、できるだけ早くお城を出ました。家に着いて、まずジョナサンが最初にしたことは、服の汚れをきれいに落とそうとすることでした。けれども服についたシミはとても深く、ジョナサンはそれを取り除くことができませんでした。服をきれいにしようとすればするほど、ますます事態は悪くなるばかりでした。あの祭司の特別な服はとても汚れていて、今ではまるでジョナサンの古いチクチクする茶色の衣のように見えました。

翌日ジョナサンは、その特別な服を、町の洗い張り屋さんに持っていきました。洗い張り屋さんは、人々の汚れた服をきれいにする人でした。彼は服から泥を取り除くことのできる特別な石鹸を持っていたのです。洗濯屋さんはジョナサンの服を一目見るなり言いました。「よくこんなに汚したねー!。きれいにできるかわかりませんが、とにかくがんばってみます。では、明日また来てください。」

次の日ジョナサンが洗濯屋さんのお店に戻ると、店の主人は言いました。「私でさえ、あなたの服を、綺麗にはできませんでした。この服はもう台無しですよ。これと同じ新しい服を手に入れるしかないですね。」

洗濯屋さんで途方にくれるジョナサン

「でも新しい服を手に入れることが出来ないのです。」とジョナサンが言いました。「この服は大司教からもらったものですが、司教は1人につき一揃いの服しか渡せないのです。」

「それは残念です。申し訳ないですが、私にはどうする事も出来ないんですよ。そうだ!大司教様に会いに行ってみて下さい。もしかすると王様の前で説教ができるように、新しい服を下さるかもしれませんよ。」と洗濯屋さんは言いました。

ジョナサンは、司教が新しい服一式を、特別にまた与えてくれるとは思いませんでした。けれどもジョナサンはお願いすることしか他に思い付きませんでした。そこでジョナサンは大司教のところへ、まっすぐに行きました。

大司教はジョナサンの話を親身になって、しんぼう強く聞きいてくれました。そして、重い口を開きました。「ジョナサン、あなたに起こったことは私もとても悲しく思います。けれども、残念ですが、私にできることは何もないのです。」

ジョナサンはとても悲しくなりました。「新しい服を手に入れるために、私に何かできることはないのでしょうか。」と尋ねました。「どうか、新しい服を手に入れるために、何か特別なことをさせて下さい。」

大司教の顔は悲しさに曇りました。「いいえ、ジョナサン。」と彼は言いました。「規則は明白です。どんなに特別に働いたとしても、祭司の服を新しくもらうことは、誰であってもできないのです。あなたを助けることができる唯一の方は、「偉大なる君」だけです。その王子に話してみたらいかがでしょうか。」

大司教にお願いをするジョナサン

大司教はジョナサンに、偉大なる君の王宮への道順を教えてくれました。

ジョナサンは偉大なる君が住んでいる王宮へ到着するまで、注意深くその道順に従って行きました。ジョナサンは王子に会うための許可を門番に願いました。門番は、王子が座わられている王座のある大きな大広間へジョナサンを案内してくれました。

ジョナサンが王子を見たとき、ジョナサンはとても驚きました。王子は高価な宝石が散りばめられた長い紫の衣をまとっていました。純金でできた帯が腰には巻かれていました。王子の顔はまるで太陽のように輝いて見えました。ジョナサンは王子のような人をこれまでに1度も見たことがありませんでした。

王子は気遣う眼差しでジョナサンを見ました。「どうしてここに来たのですか。」王子は優しく柔らかな声で尋ねました。「あなたに何をしてあげようか。」

ジョナサンは言いました。「ああ、偉大なる君よ。私は新米の祭司です。私は来週、王宮の人たちに説教をすることになっています。けれども私は自分の祭司としての服を、台無しにしてしまったのです。そして、綺麗な服なしには、誰も王様の前に立つことはできないのです。誰も私の服をきれいにすることができません。どうか私を助けていただけないでしょうか。」

ジョナサンはどのようにして服が汚れてしまったのかを王子に話しました。王子は静かに聞き、そしてジョナサンに言いました。「問題はわかりました。安心しなさい。私は、あなたを助けることができます。」

「私にきれいな服を下さるのですか。」と喜びながらジョナサンが尋ねました。

「ジョナサン、そのことはすぐに分かります。」と王子は答えました。「けれどもまず初めに、私と一緒に暖炉のところへ来なさい。」

小さな火が燃えている暖炉がある部屋の角へと、ジョナサンは王子の後についていきました。王子は火の端にある小枝を指差しました。枝の一部は焼けていましたが、もはや熱くはありませんでした。王子はジョナサンにその枝を取るように言いました。

ススだらけの手

ジョナサンはかがんで、その枝を拾い上げました。ジョナサンはそれを持って、まじまじと見てみました。枝は黒くなって、炭になっていました。それから王子に、その枝を置いても良いと言われ、ジョナサンはそれを火の横に戻しました。王子は言いました。「さあ、あなたの手をご覧なさい。」

ジョナサンは自分の手が黒くなっていることに気が付きました。枝を持った手が、すすでまみれていたのです。「ジョナサン。」と王子は優しく言いました。「あなたは、火の中から取り出された枝のようなものです。あなたは泥で覆われているのです。けれどもその泥は、あなたの服にだけ付いているのではありません。あなたの心にも付いているのです。罪、つまり、あなたがする悪いことが、あなたの心を汚くするのです。どのような石鹸でも、それをきれいにすることはできないのです。」

そして王子は言いました。「ジョナサン、私はあなたを助けることができます。来週お城に行きなさい。そして説教の準備をしっかりとしておくのですよ。あなたの泥で汚れた服を着て行きなさい。そしてあとは私に任せなさい。」

ジョナサンは悲しく、不安になりました。「ですが、偉大なる君。」とジョナサン。「王様は、泥で汚れた服を着て、王の前に立つことはできないと、はっきりと言われたのです。それなのに汚い服を着てお城に入るなら、あの意地の悪い魔術師、マラスがきっと私に何か嫌なことをするでしょう。」

王子の顔に温かな笑顔が広がりました。「ジョナサン、私はマラスのこと、そして彼の意地悪さを全て知っています。」と王子。「私は王のことも、とてもよく知っているのです。そうです、ジョナサン。王は私の父なのです。」

ジョナサンは尋ねました。「あなたはどのようにして私の服をきれいにしてくださるのでしょうか。」

王子は答えました。「私に任せなさいとあなたに約束したではありませんか。私は決して約束を破りはしません。約束した事は必ず守ります。さあ、家に帰ってあなたの説教の準備をしなさい。その日に私もそこに行くから。そして、約束したことを実行しましょう。」

真っ青な晴れた日にいざお城へ出発!

次の週がやってきた時、ジョナサンはワクワクすると同時に少し不安でもありました。ジョナサンは、お城に行くことを止めようかとも考えました。けれどもジョナサンは王子がしてくれた約束を思い出しました。そして、「王子の約束を信頼しよう。そして、お城に行こう。」と自分自身に言い聞かせました。

ジョナサンは外に出て馬に乗りました。今回は、打って変わって、真っ青な空に太陽が眩しく輝くとても明るい日でした。空には、一筋の嵐の雲もありませんでした。ジョナサンはお城まで何の問題もなく到着することができました。

ジョナサンがお城に着いたとき、沢山の人たちがお城に入っていくのが見えました。ジョナサンはゴクリと唾を飲み込んで、立って説教をするところへと、お城の中に入っていきました。

けれどもジョナサンが説教をする姿勢を取るや否や、マラスが立ち上がって叫びました。「おお、祭司よ、あなたにわざわいがあるように!あなたはまだ汚い服を着ているではないか!」

またまたマラスが立ちはだかる

王様はジョナサンを見て眉をしかめました。「なぜ汚い服を着て、またここにいるのか。」と王様は尋ねました。「そのような格好して私の前には立てないと、硬く命じたではないか。」

ジョナサンは恥ずかしく思いました。彼の顔が、りんごのように赤くなりました。ジョナサンは王様の質問に答えることさえできませんでした。人々は囁き始めました。中には大きな声で「出て行け!」と叫ぶ者もありました。

ちょうどその時、誰かが広間に入ってきました。その人は、ジョナサンが着ている祭司の服の下に着ている物と、ちょうど同じようなチクチクした茶色の衣を着た人でした。その人は腕に贈り物の箱を抱えていました。

最初、誰もその人が一体誰だか分かりませんでした。そして誰かが叫びました。「偉大なる君だ!」

マラスはびっくりして、頭の中が真っ白になりました。そして、尋ねました。「これは一体どういうことですか。何故あなたがここにいらっしゃるのですか。そしてなぜそのような服を着ておられるのですか。」

王子は答えませんでした。王子は大広間の正面に歩いて行きながら微笑みました。そしてジョナサンの隣に立ちました。それから王子はジョナサンに贈り物を渡し、それを開けるように言いました。

偉大なる君がジョナサンにプレゼントを

ジョナサンが王子の贈り物を注意深く開ける時、皆の目がジョナサンに注がれました。贈り物の中身を見た時、ジョナサンの目が大きく見開きました。それはジョナサンにとって完璧な贈り物でした。何と、中には王子の美しい衣が入っていたのです。

王子はジョナサンにもう一度微笑んでから言いました。「これは私があなたに約束したきれいな衣です。それは、これからずっとあなたのものです。その服は決して、すり切れることがありません。服には一点のシミもなく、汚すこともできません。その服はあなたにとって、完全なものです。」

それから王子はジョナサンに言いました。「あなたの汚い服を脱いで、私に渡しなさい。」ジョナサンは彼の汚れた服を脱いで王子に渡しました。すると王子はその服を自分にまといました。次に王子は言いました。「私の服を着なさい。そしてあなたの説教をするのです。」王子の美しい服を着る時、ジョナサンの手は震えました。

ジョナサンが服を着終わると、王子は王様に言いました。「父上、ジョナサンをあなたの御前に立たせてくださいますように。ジョナサンは今や私の民の1人なのですから。」

王様は喜び、そして王子に言いました。「もちろんだとも、私の愛する子よ。ジョナサンがそなたの服を着ている限り、彼はいつでも私の前に立っても良いのだ。」

ジョナサンは喜びで胸がいっぱいになりました。「この私にそんなに親切にしてくださったことに、私はどのように感謝すればよいのでしょうか。」とジョナサンは王子に尋ねました。王子は言いました。「あなたが本当に感謝しているのなら、そしてあなたが私を愛していると示したいのなら、私があなたに与える命令を全て守りなさい。」

「ええ、もちろんですとも。」とジョナサンは答えました。「あなたの服を着るにふさわしい者となりたいのです。」

「ジョナサン、しかし、その服を着るのに、あなたはふさわしい者には決してなれないのです。あなたが私の服を着ている間、あなたは私の良さに信頼して、歩み続けなければならないのです。」

その日、ジョナサンは今までで最高の説教をしました。そしてジョナサンは、「偉大なる君」の素晴らしさについて説教をしながら、残りの人生を過ごしました。ジョナサンは王子の完璧な贈り物を死ぬ日まで着続けました。

嬉しそうにジョナサンを見つめる娘

おじいちゃんはダービーとキャンベルに向き直って言いました。「これで私のお話はおしまいじゃ。気に入ったかい。」

「もちろん!」と子供たちは答えました。「もし私たちが偉大なる君に会うことができたら、王子は私たちにもきれいな服をくださると思う?」

「ああ、もちろんじゃとも。」とおじいちゃんは答えました。「偉大なる君は、彼を信じるすべての人に、きれいな服をくださるんじゃ。でもその服は、今日君たちが台無しにしてしまったような服じゃないんじゃよ。偉大なる君は、私たちの心の為に新しい服を下さるんじゃ。」

「服についた汚れは洗い流すことができる。でも私たちはもっと大きな問題を持っているんじゃ。罪を犯して悪いことをすると、私たちの心はとても汚くなって神様の前に立つことができなくなるんじゃ。神様の友達になることができるために、私たちは心の汚れを、きれいにしてもらわなければならんのじゃ。これがまさにイエス様が私たちにして下さることなんじゃよ。私たちの心から汚れを取り除き、ご自分でその汚れをまとわれることによって、神様は私たちを許してくださるんじゃ。ちょうど偉大なる君がジョナサンの汚れた服をとって、それらを着られたように。

だから神様が私たちを見られる時、神様は私たちの心に着いた汚れを見られないんじゃ。その代わりに神様は、御子の汚れのない服で覆われている心を見てくれるんじゃ。もしイエス様とその言葉を信じるなら、君たちの心はきれいにされるんじゃよ。罪を犯すとき、イエス様は君たちを許してくださるんじゃ。でも許していただくように頼まなければならないんじゃ。するとイエス様はあなたの心をきれいにしてくださり、神様の御前にいつまでも立たせてくださるんじゃよ。」

「洋服に泥をつけたりして本当にごめんなさい。でも偉大なる君のお話が聞けて嬉しかったわ。」とダービーが言いました。

「そうね、私たちみんなが聞いて覚えておく必要があるお話だね。」と子どもたちを抱きしめながらお母さんが言いました

綺麗に洗った服を干す

4. Ligonier Ministry:Renewing Your Mindの放送から

Renewing Your MindからThe Priest with Dirty Clothesの紹介(1:10位から)です。
故R.C. Sproul師の朗読は素晴らしい!

5. 聖書の理解を深める為の子供達への質問

  1. Q1. 物語に出てくる王様は誰を表していますか。
    1. A. 王様は神様を表しています。
      1. 主は世々限りなく王である。(詩篇10:16a)
      2. 主は大いなる神であり、すべての神々にまさって、大いなる王である。(詩篇95:3)
  2. Q2. 祭司ジョナサンは誰を表していますか。
    1. A. ジョナサンは神の民の一人である、一般的なクリスチャンを表しています。
      1. あなたがたはわたしにとって祭司の王国 、聖なる国民となる。(出19:6a)
      2. しかし、あなたがたは、選ばれた種族、王である祭司、聖なる国民、神の所有とされた民です。(1ペテロ2:9a)
      3. 私たちの神のために、この人々を王国とし、祭司とされました。(黙示5:10)
  3. Q3. マラスは誰を表していますか。
    1. A. マラスは悪魔、サタンを表しています。
      1. 主は私に、主の使いの前に立っている大祭司ヨシュアと、彼を訴えようとしてその右手に立っているサタンとを見せられた。(ゼカリヤ3:1)
      2. あなたがたの敵である悪魔が、ほえたける獅子のように、食い尽くすべきものを捜し求めながら、歩き回っています。(1ペテロ5:8b)
  4. Q4. 偉大なる君は誰を表していますか。
    1. A. 偉大なる君は、神の御子イエスを表しています。
      1. そして神は、イスラエルに悔い改めと罪の赦しを与えるために、このイエスを君とし、救い主として、ご自分の右に上げられました。(使徒5:31)
      2. それらの燭台の真中には、足までたれた衣を着て、胸に金の帯を締めた、人の子のような方が見えた。その頭と髪の毛は、白い羊毛のように、また雪のように白く、その目は、燃える炎のようであった。その足は、炉で精練されて光り輝くしんちゅうのようであり、その声は大水の音のようであった。また、右手に七つの星を持ち、口からは鋭い両刃の剣が出ており、顔は強く照り輝く太陽のようであった。(黙示1:13-16)
  5. Q5.ジョナサンは自分の服を汚してしまいました。けれども偉大なる君は、彼の心が汚れているという、もっと重大な問題がジョナサンにはあると言いました。後でおじいちゃんが子供たちに私たちみんなの心は汚れていると言いました。私たちの心についている泥だとか汚れとは一体なんですか。
    1. A. 私たちの心は罪で汚れているのです。
      1. だから、人の子らの心は悪に満ち、(伝道者9:3b)
      2. その無知な心は暗くなったからです。(ローマ1:21b)
      3. 罪ある人たち。手を洗いきよめなさい。二心の人たち。心をきよくしなさい。(ヤコブ4:8b)
  6. Q6. ジョナサンは自分の服をきれいにすることができませんでした。私たちの心についている汚れを、私たちは自分できれいにすることができますか。
    1. A. いいえ。神は罪ある人たちを受け入れるには余りにも聖であられます。
      1. あなたの目はあまりきよくて、悪を見ず、労苦に目を留めることができないのでしょう。(ハバクク1:13a)
      2. 主の御顔は悪をなす者からそむけられ、(詩篇34:16b)
  7. Q7. ジョナサンは自分の服をきれいにすることができませんでした。私たちの心についている汚れを、私たちは自分できれいにすることができますか。
    1. A. いいえ、できません。
      1. というのは、肉の思いは神に対して反抗するものだからです。それは神の律法に服従しません。いや、服従できないのです。肉にある者は神を喜ばせることができません。(ローマ8:7-8)
      2. あなたがたは自分の罪過と罪との中に死んでいた者であって(エペソ2:1)
      3. わたしを離れては、あなたがたは何もすることができないからです。(ヨハネ15:5b)
      4. 雄牛とやぎの血は、罪を除くことができません。(ヘブル10:4)
  8. Q8. 大司教は、新しい一揃いの服を努力して得ることはできないとジョナサンに言いました。私たちは私たちの心のために新しいきれいな服を得ることができますか。
    1. A. いいえ。私たちは、神のご好意を、得るために働くことは何も出来ません。
      1. たちはみな、汚れた者のようになり、私たちの義はみな、不潔な着物のようです。(イザヤ64:6b)
      2. 信仰がなくては、神に喜ばれることはできません。(ヘブル11:6a)
  9. Q9. ジョナサンには偉大なる君の約束を信頼し、彼の汚れた服で王宮に戻ることがとても難しく感じたようでした。私たちは本当の偉大なる君、つまり、イエス様を信頼し、私たちに対する約束を守って下さると信頼できますか。
    1. A. はい。私たちは、主イエスがその約束を守ってくださると信頼できます。
      1. 神の約束はことごとく、この方において『しかり。』となりました。(2コリント1:20a)
      2. 私たちは真実でなくても、彼は常に真実である。彼にはご自身を否むことができないからである。(2テモテ2:13)
      3. 約束された方は真実な方ですから、私たちは動揺しないで、しっかりと希望を告白しようではありませんか。(ヘブル10:23)
  10. Q10. なぜ偉大なる君はジョナサンと服を交換したのでしょうか。主イエスは同じように、「服」を私たちと交換してくださるでしょうか?
    1. A. ジョナサンに対する愛の故に、偉大なる君はジョナサンの汚れた服を受け取り、ご自分の綺麗な服をジョナサンに与えました。この為に、ジョナサンは王様の前に立つことができたのです。それと同じように、私たちが神と共にいることができるように、私たちの偉大なる君であるイエスが私たちの罪を取り除き、ご自身の完璧な義を私たちに与えてくださるのです。
      1. ヨシュアは、よごれた服を着て、御使いの前に立っていた。御使いは、自分の前に立っている者たちに答えてこう言った。「彼のよごれた服を脱がせよ。」そして彼はヨシュアに言った。「見よ。わたしは、あなたの不義を除いた。あなたに礼服を着せよう。」…すると彼らは、彼の頭にきよいタ ーバンをかぶらせ、彼に服を着せた。そのとき、主の使いはそばに立っていた。(ゼカリヤ3:3-5)
      2. まことに、彼は私たちの病を負い、私たちの痛みをになった。だが、私たちは思った。彼は罰せられ、神に打たれ、苦しめられたのだと。しかし、彼は、私たちのそむきの罪のために刺し通され、私たちの咎のために砕かれた。彼への懲らしめが私たちに平安をもたらし、彼の打ち傷によって、私たちはいやされた。私たちはみな、羊のようにさまよい、おのおの、自分かってな道に向かって行った。しかし、主は、私たちのすべての咎を彼に負わせた。(イザヤ54:4-6)
      3. 神は、罪を知らない方を、私たちの代わりに罪とされました。それは、私たちが、この方にあって、神の義となるためです。(2コリント5:21)
  11. Q11. 偉大なる君の服の素晴らしいところは何でしたか。イエス様が私たちに下さる服はどのような点で似ていますか。
    1. A. 偉大なる君は、「その服は決してすり切れることがありません。服には一点のシミもなく、それらを汚すこともできません。」と言われましたね。主イエスが私たちに与えてくださる完全なる義の「外套」は、決して廃れることもその完全さを失う事はありません。
      1. あなたがたのうちに良い働きを始められた方は、キリスト・イエスの日が来るまでにそれを完成させてくださることを私は堅く信じているのです。(ピリピ1:6)
      2. キリストはきよめられる人々を、一つのささげ物によって、永遠に全うされたのです。(ヘブル10:14)
      3. あなたがたは、信仰により、神の御力によって守られており、終わりのときに現わされるように用意されている救いをいただくのです。(1ペテロ1:5)
  12. Q12. ジョナサンが偉大なる君に感謝した時、王子はジョナサンに何をするように言いましたか。イエス様は、私たちのイエス様に対する愛や感謝を示すために何をするように言われていますか。
    1. A. 偉大なる君はジョナサンに戒めを全て守るように命じました。これは、主イエスが私たちにも命じることなのです。
      1. もしあなたがたがわたしを愛するなら、あなたがたはわたしの戒めを守るはずです。(ヨハネ14:15)
      2. 愛とは、御父の命令に従って歩むことであり、命令とは、あなたがたが初めから聞いているとおり、愛のうちを歩むことです。(2ヨハネ6)

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